大東精機株式会社

WORKS

プロジェクトストーリー
DASP(形鋼用全自動ライン)

素材の供給、孔あけ、切断、研削などの加工から、
さらには完成した製品の払い出しまで。
鉄骨の一次加工における、あらゆる工程を完全自動化するDASP。
自動化・省人化を求める社会からのニーズに応え続けるべく、
これからもDASPが、進化を止めることはありません。

MOVIE全自動ラインDASP 短編動画

鉄骨の一次加工における全工程を全自動化。
現場の生産性を飛躍的に向上させる。

DASPは、CAD・CAMの情報に基づいて、素材の供給や加工した製品の払い出しまでを全自動で行える「形鋼用全自動ライン」です。その機能は非常に多彩で、「孔あけ(ドリルマシン)」・「切断(バンドソーマシン)」・「孔バリ・スケール研削(Hスケーラ)」・「開先加工(Hベベラー)」の加工機械4台分の工程を一人のオペレーターで行うことができ、生産性の飛躍的な向上、徹底したコストダウンを実現。まさに、「鉄骨の一次加工における全工程の全自動化」を可能にする製品です。
このDASPの開発は、鉄骨の一次加工の現場が抱えていた、さまざまな問題を解決することを目的にスタートしました。DASPが誕生する前でも、各マシンの自動化は実現していましたが、各機械に一人ずつのオペレーターが必要でした。さらに、素材や製品を機械から機械へと移動させるマテリアルハンドリングは、手動で行われていたのです。人が多く関わることは、ヒューマンエラーの発生につながるだけでなく、安全性の面でもたくさんの問題があります。さらに、鉄骨加工の業界が、深刻な人材不足に伴い、急速な省人化・自動化へとシフトしていたことも、開発への後押となりました。

あらゆる課題を乗り越えながら、最後の最後まで試行錯誤は続く。

あらゆる機械と同じように、DASPの開発にもさまざまな課題がありました。中でも特に大きな課題であったのが、孔あけや切断、切削などさまざまな加工を行う中で発生した端材や切粉の排除です。
それらは、コンベアラインの上を流せないほどに微細であるため排除は容易ではなく、不具合の原因にもつながります。そこでまず、端材の排除については、マグネット付きの自走クレーンを独自に開発。磁石の力で材料や機械に接触せずに、確実に端材を排除することが可能になりました。そして切粉については、チップスイーパーと名付けた排除専用のブラシ装置を開発しました。さらにこのチップスイーパーには、生産している材料の大きさに応じて、ブラシの当て方を自動で調整する機能を付加。材料を傷つけることなく切粉を除去することができます。
このほかにも、自動での送材により材料に傷が入ることや、騒音の発生など、リリースまでにさまざまな問題が生じ、その都度、設計を見直しながら、調整・改良を続けてきました。どのマシンにもいえることですが、開発がスタートした当初の仕様書通りに進むことは製品開発の現場において、まず、ありえません。
DASPもあらゆる問題を想定し、さまざまな角度から、試行錯誤を繰り返した末に誕生した、技術者たちの挑戦と情熱の結晶なのです。

お客様のニーズにも応え続けるために、進化し続ける。

DASPは十数年前の誕生からこれまでに、さまざまな改良を重ねてきました。近年では、製品に印字を行うマーキング装置や素材の情報を自動で読み取るコードスキャナ、ラベルを自動で添付する機能などを追加しながら、さらに付加価値を高めています。今後もこのような自動機能の拡張を続けるとともに、これからは、お客様にさらに快適にご使用いただけるよう、プログラム入力用のインターフェースの改良にも力を入れていきたいと考えています。さらには、DASPには、設置場所に合わせてレイアウトを柔軟に変更できる利点がありますが、一方では特注要素が多いため、設計や据付に多くの時間を費やしてしまいます。そのような課題を解決すべく、基本レイアウトの設定や装置の標準化を進めるなど、短納期かつ低価格なご提案を行えるよう取り組んでいく予定です。
どこまでもお客様と同じ目線で、新たな機能を付加し、常にアップデートを重ねてきたDASP。これからも、お客様の「かゆいところに手が届くこと」をひとつのテーマに、決して止まることなく進化を続け、あらゆるご要望に真摯に応えていきます。

COPYRIGHT c 2021 DAITO SEIKI CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
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